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2016年2月12日(金曜日)

【 シニア層の動向 】

カテゴリー: 20時36分29秒

■■■特別養護老人ホーム万葉園■■■

 

 南相馬福祉会では、平成28226日(金)に郡山市のビッグパレットふくしま及び228日(日)に福島市のホテル福島グリーンパレスで開催される「福祉の職場合同就職説明会」に参加します。(※詳しくは、福島県社会福祉協議会ホームページをご覧ください。)

 226日の説明会では、「 〜伝えたい!福祉の仕事の魅力〜 働く職員からのメッセージ」として就職体験談を語るイベントに法人所属職員を派遣し、福祉の仕事の魅力と法人のアピールをする予定です。全国社会福祉協議会が運営する就活サイト「福祉のお仕事」への求人情報掲載により数件の県外在住者からの問い合わせもありました。

 福島県社会福祉協議会では、「平成26年度福祉職場への就職希望者意向調査報告」において、福島県福祉人材センターに登録している求職者215名の就職にあたっての意向・就職活動の状況等をアンケート調査し報告書にまとめました。調査結果は以下とおりとなっています。

(性別・年齢)

   ・「40歳〜50歳代」の割合が高く54.5%、「60歳以上」は17.7%と平成19年度の約8倍でシニア層の登録者の増加が顕著

(勤務経験)

   ・6割の方が福祉職場の勤務経験なし

(雇用形態)

   ・「正職員」希望が30.7

   ・「正職員」希望だが、条件によっては「非正規職員」でも良いが24.7

   ・「パート等非正規職員」希望が29.8

   ・「パート等非正規職員」希望の割合が増えてきており、60歳以上の5割が「パート等非正規職員」を希望

   ・6割が「夜勤不可」

(希望賃金)

   ・「15万円〜20万円」が30.0%、「5万円〜10万円」が24.7%となっており、「パート等非正規職員」希望者が増えたことから低い賃金希望の割合が増えている

(求職活動する理由)

・「雇用契約・契約期間満了」が24.7%と定年退職後に求職活動を行っていることが考えられ 

 る

(福祉分野を希望する理由)

   ・「人や社会の役に立ちたい」が34.9%で給与等よりも仕事のやりがいを重視

(就職先を選ぶ上で重要視する事柄)

   ・「通勤距離・通勤の便利さ」が48.8%で特に女性に多く見られるが、「職場の人間関係や雰囲気」を重要視するのはどの年代でも共通するものとなっている

(求職活動で困っていること)

   ・「資格制限」があることが26.0%、「福祉経験が不足」が24.7%、「年齢制限」が23.3%となっており、「年齢制限「と回答の8割が50歳〜60歳代で年齢が求人側とのミスマッチになっている

(就労後の継続性)

   ・「一箇所で長期的に働きたい」46.0%、「こだわりがない」が41.9%とほぼ同じ割合となっているが、20歳代の8割が「一箇所で長期的に働きたい」と回答

(求人情報の取得方法)

   ・20歳代の6割強は「インターネットを活用」している

 これらの調査結果からも、人材確保の方策として60歳以上のシニア層の取り込み、インターネッ

トを活用した若年層への求人情報発信の強化が課題として浮かび上がってきます。

当法人では、無資格での正規職員採用や60歳定年後の65歳までの再雇用制度、60歳を超え

る臨時職員の雇用などの体制を整備していますが、今後は65歳を超えても短時間労働に限り雇用する制度の整備を検討しなければなりません。また、この地域が抱える賃金の急上昇の影響から、臨時職員の日額給、時間給も見直す必要に迫られています。

  高度経済成長に支えられお金で物やサービスを買う時代が長く続きましたが、少子高齢社会という社会構造の変化に伴い、お金で物は買えてもサービスは買えない時代となる事を恐れています。無いものを新たに作り出す分野はまだまだあると思いますが、介護サービス分野においては無いものねだりだけではなく、サービスを提供する側も受ける側も今ある社会資源にしっかり目を向けて効率よく活用する大胆な発想が求められてくるのではないかと思っています。

【文:施設長 菅原 武】

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2016年2月10日(水曜日)

避難区域施設の再開の苦悩

カテゴリー: 10時39分36秒

■■■ 特別養護老人ホーム福寿園(事務室) ■■■ 

 原発から18キロ地点の避難区域にあります特別養護老人ホーム梅の香とグループホーム小高の施設が、事故からまもなく5年を経過しますが現在も避難が解除されないことから再開できておりません。
 今月2月20日の小高区住民への説明会で正式に避難解除日が発表される予定です。これまでの住民説明会でも「介護施設の再開は間に合うのか」等、帰還に向けて介護サービスの再開が強く望まれております。

1、住民の帰還と介護事業所の再開状況
 昨年、帰還宣言した楢葉町では、5%の住民しか帰還していないという厳しい状況であり、デイサービスセンターは再開
したが、特別養護老人ホームはいまだ再開できていない状況にあります。
 小高区でも様々な調査の結果、帰還が数年前までは2割という情報もありましたが、解除が近づく現在では、1,000人程度
でほとんどが高齢者であろうという見通しであります。震災前の介護事業所は、社会福祉法人の社会福祉協議会や当法人が再開を検討していますが、株式会社等の事業所では再開の見込みがない状況です。

2、どのような事業所が必要になるのか
 特別養護老人ホームの長期契約者を優先するより、在宅サービスのショートティを優先すべきと考えます。デイサービス
、ヘルパー、ショートスティ、福祉用具に、出来れば訪問看護、訪問リハビリなどのメニューがあれば、住み替えの必要がない在宅での生活を支援することが可能ではないかと考えます。

3、震災前の法人が経営する事業所の状況
 *特別養護老人ホーム梅の香(ユニット型)
   定数  60床(内ショートスティ10床)
   職員数 46人
 *グループホーム小高
   定数  18床2ユニット
   職員数  17人

4、法人事業所の再開の考え
 現在、法人職員数は、196人で震災前の235人には戻っておりません。
 このことから、小高区の施設に配属できる職員がおりません。職員の確保が最大の課題となります。優先して特別養護老
人ホーム20床(内ショートステイ10床)を再開し、段階的にグループホーム9床の再開し、職員の確保人数により定員増を図っていくことが堅実的と考えられます。

5、上記4の実現のための必要な職員数
 デイサービスであれば、小規模の指定であれば3人程度の職員、訪問介護でも最低2.5人の少人数で開所できますが、
特別養護老人ホーム等の施設は、人員基準が厳しく、原町区の施設との兼務も認められないこと、利用者が少人数でも一定の職員配置が必要であり、また夜勤勤務を1人でさせられない環境状況などから最低限、次の職員が必要と考えます。
 *特別養護老人ホーム梅の香
   定数  20床(内ショートスティ10床)
   職員数 施設長(1)、介護職員(12)、看護職員(1人)、事務員(1)
              生活相談員兼介護支援専門員(1)、管理栄養士(1)
                                       合計 17人
 *グループホーム小高
   定数  9床1ユニット
   職員数 管理者(1)、介護職員(7)、施設長、介護支援専門員は兼務
                               合計 8人

6、解決しなければならない大きな困難な課題
・ホテル業界で75%の稼働があれば経営できますなどと聞くことがありますが、年々介護報酬が引き下げられる50床程
度の特別養護老人ホームの収入においては、稼働率が90%程度でないと±0の経営とならないほど厳しいものがあります。しかし、上記のような利用者20人、職員17人の経営では、償還金もあり年間5千万円の赤字経営となります。職員確保状況によっては、数年間、赤字経営となりますが、それに耐えられる財政状況にはありません。関係団体に要望活動をしていますが、それらを補填する仕組みは示さおりません。

・特別養護老人ホームの施設経営は、法人の職員だけで経営できるものではありません。開設認可上、利用者の健康管理のための嘱託医師を配置しなければ再開ができません。住民1000人程度の帰還では、民間医師が開業することは厳しい状況であり、協力病院、嘱託医師が確保できるかが大きな課題となります。

・楢葉町の特別養護老人ホームが再開できない理由の一つに、外部委託できる給食業者が確保できないことがあります。相双地区の30キロ圏内の給食業者の多くが撤退し、震災前の状況に戻っておりません。給食委託業者が確保できる見通しが立ちません。自前の職員採用となると現状では厳しい状況にあります。

・多くの住民が減少し、特に30歳から40歳の子育て世代が多く避難する当地区での専門職(看護師、介護支援専門員、社会福祉士等)の有資格者の確保が大変厳しい状況にあります。

 長期に休止した施設、一度廃止した施設を再開することが、いかに困難であるか身に染みて感じます。しかし、私たちのサービスを必要とする方々がいる以上困難を乗り越えていかなければならないという使命は忘れてはいません。しかし、この現状を関係者には理解していただきたいと思っております。

 ・再開を待つ梅の香          グループホーム小高

うめ1  うめ

【文:南相馬福祉会常務理事・福寿園施設長 大内 敏文】





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