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2008年5月19日(月曜日)

【仕送りが終わって仕送りが始まる】

カテゴリー: 17時52分48秒

 ■■■特別養護老人ホーム万葉園■■■

 学生時代の先輩が言った一言が機会あるごとに思い出される。先輩は、一人住まいだった母親が認知症を発症したことからグループホームを利用することになった。先輩の一言「息子の大学の仕送りがやっと終わったかと思ったら、今度は母親への仕送りだよ。」60歳から国民年金を受給した母親は月額4万円程度の年金、月額10万円を超えるグループホームの料金には程遠く、毎月不足額を先輩は負担しているのである。子として当たり前のことではないかとの考えもあるかもしれないが、介護を必要とする親を抱える子供たちは皆負担できるのだろうか。学生の子の仕送りであれば2年間とか4年間を頑張れば「もうすぐ終わりだ。」という希望が見えてくるが、介護には先の終わりは見えない。

 私の友達にも長年、会社や役所に勤めた親で多額の年金や貯蓄があり、子供の援助など当てにせず、逆に子供に援助している親も沢山いる。しかし反面、地方では国民年金受給者が数多いのも現状である。

厚労省老健局計画課認知症・虐待防止対策推進室の「認知症高齢者グループホームに関する調査結果」によると平成19年10月1日現在、全国に9,026事業所、総ユニット14,984ユニット、総利用者数(定員)132,817人となっている。

利用料金の平均を見ると家賃月額が2万〜4万円未満が39%、4万〜6万未満が27%、6万〜8万円未満が15%となっている。食材料費の月額では、2万〜3万円未満が18%、3万〜4万未満が57%、4万〜5万円未満が21%である。光熱水費の月額では、5千〜1万円未満が15%、1万〜2万未満が43%、2万〜2万5千円未満が13%となっている。また3分の1グループホームでは、平均額23万8千円の入居一時金の負担がある。他にオムツ代の実費や持ち込み電気器具の電気料等の負担があるのも珍しくはない。

要介護3の方の平均的な月額利用料金(30日)は、介護保険料の1割の負担が25,950円、医療連携体制加算があれば1,170円、介護保険適用外の利用料金で仮に家賃を4万円、食材料費を3万5千円、光熱水費を1万5千円、その他として3千円程度の負担とした場合、月額合計の利用料金は120,120円となる。この利用料金は月額4万円の国民年金受給者も月額25万円の厚生年金受給者も利用料金に差はないのである。

地方の従来型の特別養護老人ホ−ムで個室を利用している要介護3の方と比較(管理栄養士配置加算、栄養マネジメント加算、重度化対応加算が有り、食費1日1,380円、居住費1日1,150円と仮定して)すると市町村民税が本人に課税されている方で月額9万8千円、市町村民税が非課税であるが課税対象年金と所得の額が80万円を越える方が月額6万6千円、市町村民税が非課税であるが課税対象年金と所得の額が80万円以下の方が月額4万6千円(高額介護サービス該当の場合は3万9千円)、生活保護受給者や老齢福祉年金受給者の方は最高額でも4万1千円(高額介護サービス該当の場合は3万3千円で所得によりさらに減額される。)程度の利用料金となる。

単純に比較すると月額4万円程度の国民年金受給者の方はグループホームでは月額12万円、特別養護老人ホ−ムでは4万6千円(高額介護サービス該当の場合は3万9千円)の利用料金となり7万円程度の差が生じることになる。

結果的にグループホームは施設サービスではなくデイサービスのように在宅のサービスの一環として位置づけされていることから所得による段階的な利用料金は設定されていない、一方、在宅サービスのショートステイは特別養護老人ホ−ムと同じ4段階の利用料金が設定されている。

一般的にグループホームの現状を見て在宅のサービス事業所で特別養護老人ホ−ムのような福祉施設ではないと思われる方はどの程度いるのでしょうか。認知症の方が今後ますます増加する中で、小規模で一人ひとりの思いを大切に関われると評価の高いグループホームを、低所得の方であっても安心して利用できる料金設定であったらいいなと思うのは私だけなのでしょうか。介護保険の財源問題から、特別養護老人ホ−ム等の居住費、食費の補足給付も所得段階別の利用料金もなくなってしまうのでしょうか。

             【文:万葉園施設長大内】


2008年5月2日(金曜日)

【在宅介護の現実】

カテゴリー: 18時06分09秒

■■■特別養護老人ホーム万葉園■■■

 

 年々、急激に高齢化率が高くなってきているが私の住む南相馬市も例外ではない。介護保険制度がスタートした2000年が21.5%、2005年が23.7%、そしてついに25%となり4人に一人が65歳以上の高齢者という現状になった。

 

 国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料からは、2025年には全国民の30%が65歳以上の高齢者となり2055年には、後期高齢者医療制度の問題で名称に不評のあった75歳以上の「後期」高齢者が4人に一人と深刻な状態になると予想されている。

 

 当市の世帯状況統計からも見ても1990年の高齢者夫婦世帯は、8,113世帯であったのが10年後の2000年には10,614世帯と30%増えている。高齢者の単身世帯も1990年、672世帯が2000年には、1,239世帯と85%増えた。また、近年、介護を要する世帯で新たな世帯が問題化している。独身の子供と高齢者夫婦又は、片親との二人暮らし世帯である。統計的な数字はわからないが、私の近所にも数多く見受けられるし、ご利用者の世帯や相談に来られる方の中にも珍しくない数となっている。

 

 現在、介護保険負担の問題から介護が必要になった場合は、自宅で福祉サービスを受けながら、継続した生活を続ける方向性が重視されている。

 

 しかし、親と同居をしない子供や子供夫婦が寝たきりや行動障害のある認知症の親又は義父母に対して尊厳の持った介護に当たれるのだろうか。また、一般的な家庭で75歳の親を持つ子供は、50歳代、その子供は大学や専門学校に通う、当市のような地方では、通学できない学校が多いため月の仕送りだけでも10数万円、夫婦共稼ぎ、この状態で仕事を続けながら自宅での介護には限界がある。子と親の二人暮らし、責任のある常勤労働者としてどのようにして働きながら自宅での介護ができるのだろう。

 

 介護保険には介護度により利用限度額があり、様々な介護者の介護困難理由でも利用限度額には差はない。保育所であれば出社時間から退社後の迎えまでの時間、一定の期間が利用できるが、利用限度額内で長時間見守りをしてくれるヘルパー、365日の期間内で長時間利用できるデイサービス、小規模多機能などがあり安心して就業できる環境にあるのだろうか。

 

 私も夫婦共稼ぎ、母親は75歳、転倒骨折や認知症による自宅での介護が必要になった場合、介護休業制度では限界があり、間違いなく私か妻は仕事を辞めるだろう。実は、4月30日、これまで一生懸命ご利用者の介護に当たってくれた職員が涙の中、ご利用者と職員に見送られて退職した。親の自宅介護のために。

   【文 万葉園施設長:大内】





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